渦巻き模様の緑色の風呂敷包みを背負い、青白いヒトダマのような眉毛を揺らしながら歩く姿が印象的なコマさん。その種族はプリチー族に属し、正体は田舎の神社の守り神であった狛犬(こまいぬ)が妖怪化した存在です。
作中の設定資料および公式エピソードによると、コマさんは長い年月、山奥の神社にある狛犬の石像に宿り、参拝客や祭りの賑わいを見守っていました。ところが、時代の変化とともに神社の参拝者が激減し、最終的に神社自体が取り壊されてしまいます。住処を失ったコマさんは、人の温もりや新しい居場所を求め、大都会である「さくらニュータウン」へと降り立つことになりました。
妖怪ウォッチの世界において、妖怪の多くは何らかの無念や強い思念によって生まれますが、コマさんの由来は「時代の移り変わりによって役割を終えた神仏・守護獣の哀愁と再出発」を象徴しています。都会の近代的なビル群や自動ドア、電車にいちいち驚愕する純朴なリアクションは、かつて日本の原風景に存在した素朴な信仰心と現代社会のコントラストを浮き彫りにしています。