金正男Vxガス暗殺事件の全真相|空港テロの黒幕と毒殺劇の裏側

金正男Vxガス暗殺事件の全真相|空港テロの黒幕と毒殺劇の裏側

金正男Vxガス暗殺事件の全真相|空港テロの黒幕と毒殺劇の裏側の基本情報から最新動向までを一挙に解説しました。

事件の首謀者は誰だったのか。マレーシア警察の捜査により、実行犯の女性2人を背後で操っていた4人の北朝鮮国籍の男たち(リ・ジヒョン、ホン・ソンハク、リ・ジェナム、オ・ジョンギル)の存在が特定されました。彼らは事件当日にマレーシアを出国し、ジャカルタ、ドバイ、ウラジオストクを経由して平壌へと逃亡しています。

金正男氏が暗殺された根本的な理由は、北朝鮮の絶対的独裁体制における「白頭山(ペクトゥサン)の血統」にまつわる権力闘争にありました。

金正日総書記の長男として生まれた正男氏は、かつて有力な後継者と目されていましたが、2001年の不正旅券による日本入国事件(東京ディズニーランド訪問未遂)などを機に後継レースから脱落。以降、マカオや北京を拠点に海外生活を送り、メディアに対して北朝鮮の世襲制を批判する発言を行っていました。

中国政府の庇護下にあった正男氏に対し、最高指導者の座を継いだ異母弟・金正恩氏は強い警戒心を抱き続けていました。「もし金正恩体制に異変が起きた場合、中国や欧米が正男氏を担ぎ出して傀儡政権を樹立するのではないか」という猜疑心とパラノイアです。正男氏の後見人であった張成沢(チャン・ソンテク)氏が2013年に処刑された時点で、正男氏に対する「暗殺指令(スタンディング・オーダー)」はすでに発令されていたとみられています。

阿部 裕樹
著者

阿部 裕樹

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。