顔の美しさを測る指標として古くから用いられる黄金比において、鼻下から上唇中央までの長さと、下唇中央から顎先までの長さの比率は「1:2」が理想的とされています。日本人成人女性の人中の平均長はおよそ1.5cm、男性では1.7cm前後と測定されていますが、この数値が1.7〜2.0cmを超えてくると、顔全体が縦に伸びたような「間延び感」や老けた印象(いわゆる面長感)を与えやすくなります。
人中が長く見える主な要因は、生まれ持った骨格的要素だけではありません。後天的な要因として見逃せないのが、加齢に伴う皮膚の弾力低下と口輪筋の衰えです。口元を支える筋肉が緩むと上唇が内側に巻き込まれ、薄くなった上唇の分だけ鼻下の余白が強調されます。さらに、長時間のスマートフォン操作による無表情や、口呼吸の習慣が表情筋の退化を加速させるケースも臨床現場から報告されています。