ネット上では「大手マルハンなら資金力があるからすぐに建て替えて再オープンする」「別の大型商業施設に跡地が売却された」といった憶測が飛び交っていますが、ここには一般に知られていない業界固有の法規制と経済的盲点が存在します。
第一の盲点は、風俗営業法(風営法)の許可再取得の壁です。一度店舗を完全に解体して更地にした場合、既存店舗の「改装・修繕」ではなく「新規許可申請」扱いとなるケースがあります。新規申請を行う場合、敷地周囲(半径100メートル以内など)に病院、学校、保育所、児童公園などの「保全対象施設」が火災後に新設されていないかを厳密に再調査しなければなりません。法的な要件を満たさなくなっていれば、同一の場所であってもパチンコ店としての再建は不可能になります。
第二の盲点は、出店投資の回収採算性です。2026年以降、スマートパチスロ(スマスロ)・スマートパチンコ(スマパチ)への設備投資が業界全体で求められる中、建物をゼロから建設し直すコストは2026年代初頭の約1.5倍近くまで跳ね上がっています。そのため、跡地を自社で再建するのではなく、物流倉庫や大型スーパー、ドラッグストアなどのロードサイド型商業施設へ定期借地・売却する選択肢も水面下で検討されるのが事業戦略上の定石です。