益若つばさのビジュアルの歴史は、日本の若者カルチャーの変遷そのものです。2000年代半ば、雑誌『Popteen』の読者モデルとして爆発的な支持を集めた彼女は、厚底ブーツに金髪、上下に重ねた濃密なつけまつげ、くっきりとした黒のアイラインを特徴とする「ドール系ギャルメイク」を確立しました。当時の経済効果は100億円以上と試算され、プロデュースしたつけまつげブランド『Dolly Wink』やコスメ『CandyDoll』は社会現象を巻き起こしました。
しかし、2010年代以降のナチュラル志向へのシフトとともに、益若つばさのメイクアップ手法は劇的な進化を遂げます。アイラインで目を拡張する手法から、素肌の透明感を引き立てる「引き算メイク」へと転換したことで、過去のギャル像を強く記憶している層から「顔が変わった」と驚きをもって受け止められました。単なる容姿の激変ではなく、トレンドの先駆者として自らのメイク理論をアップデートし続けた結果が、ビジュアルの差異として認識されています。