公式プロファイルや単行本の克明な描写によって明かされたバーソロミュー・くまの正体は、かつて世界に対して大罪を犯したとされる巨人の血を引く希少種族、バッカニア族の末裔でした。強靭無比な肉体と生命力を誇るこの血筋は、世界政府にとって警戒すべき脅威であり、発見され次第「奴隷」としての身分を宿命づけられていたのです。
南の海(サウスブルー)のソルベ王国で、バッカニア族の父クラップと人間の母との間に生まれたくまは、病院の血液検査から血筋が発覚し、わずか4歳にして家族全員が聖地マリージョアへと連行されました。母親は過酷な労働の中で病没し、父クラップもまた、幼いくまを励ますために伝説の戦士「太陽の神ニカ」のリズムを刻んで踊った罪により、天竜人の銃弾に倒れました。理不尽極まる絶望の中、くまの心に刻まれたのは「いつかニカが自分たちを解放してくれる」という一筋の祈りでした。
運命が大きく動いたのは38年前、西の海(ウエストブルー)のゴッドバレーで開催された天竜人の「先住民先先種族掃討大会(人間狩り)」でした。奴隷として狩りの対象にされたくまは、そこで類まれな知略と通信技術を持つ少女ジニー、そして後に革命軍の同志となるエンポリオ・イワンコフと出会います。くまはロックス海賊団やロジャー海賊団が乱入した未曾有の混乱の最中、賞品として用意されていた秘宝ニキュニキュの実の能力を口にし、その肉球の力で500人以上もの無力な奴隷たちを島から脱出させる奇跡を起こしました。
脱出後、くまとジニーは故郷であるソルベ王国の片隅に身を寄せ、貧しい人々を救うソルベ王国の牧師として静かに暮らし始めます。くまはニキュニキュの実を用いて、病気や老いに苦しむ村人たちの「肉体の痛みや疲労」を自らの体内へ吸い上げ、毎週のように一人で耐え忍んでいました。しかし、平穏な日々は長くは続きませんでした。やがてジニーはくまへの恋愛感情を抱きながらも、バッカニアの呪われた血を遺伝させたくないと葛藤するくまに配慮し続け、やがて2人は世界政府の圧政を打ち倒すべく、ドラゴンが結成した自勇軍(後の革命軍)へ身を投じることになります。