ネット上やSNSでは、UVケアに関する多くの俗説が飛び交っています。正確な科学的根拠に基づき、代表的な3つの誤解を正します。
第1の誤解は、「朝に最高値(SPF50+ / PA++++)を塗っていれば1日中塗り直さなくても安心」という思い込みです。SPF値はあくまで紫外線を浴びてから肌が赤くなるまでの時間を何倍に伸ばせるかという指標であり、汗や摩擦に対する耐久性を永久に保証するものではありません。日本皮膚科学会の専門医らも推奨するように、顔の日焼け止め塗り直し頻度は「2〜3時間に1回」が世界の共通基準です。特に冷暖房による乾燥や皮脂分泌が活発な室内環境でも、UV膜の亀裂は徐々に進行します。
第2の誤解は、「日焼け止めスプレー顔用はそのまま顔に吹きかけるだけで完璧」という盲信です。一般的なエアゾールスプレーの注意書きにも明記されていますが、噴射ガスによる凍傷リスクや吸入事故を防ぐため、多くの製品は「直接顔に噴霧せず、一度手のひらに出してから馴染ませる」ことを推奨しています。直接吹きかけ可能なミストタイプを使用する場合でも、顔から20cm以上離し、息を止めて円を描くように噴射した後、ハンドプレスで定着させないと激しいムラ焼けの原因になります。
第3の誤解は、「スティック日焼け止め塗り直しはメイクの上から滑らせるだけで手軽」という認識です。スティックは油分ベースの固形ワックスで形成されているため、ファンデーションの上から直接滑らせると、摩擦力によって下のベースメイクが確実に引きずられます。スティックを直接肌に滑らせるのはノーメイク時のみとし、メイク時は指先で表面を溶かして取るか、クッションパフに転写して塗布するのが正しい手法です。