コンタクトをつけたまま寝ると失明する?一晩放置の真相と緊急対処

コンタクトをつけたまま寝ると失明する?一晩放置の真相と緊急対処

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結論から申し上げますと、「コンタクトをつけたまま寝ると失明する」という言説は、決して大げさな脅しではなく、医学的に裏付けられた現実の危機です。もちろん、一晩つけたまま寝てしまった人全員が即座に視力を失うわけではありません。しかし、その行為が引き金となって発症する角膜潰瘍(かくまくかいよう)や重症感染症は、治療が数日遅れるだけで角膜が白濁し、最終的に失明や深刻な視力障害を残します。

そもそも私たちの角膜(黒目部分)には血管が通っていません。透明性を維持するために血管を排除した特殊な組織であり、その生命維持に必要な酸素の大部分は「大気中の酸素が涙に溶け込んだもの」から直接取り込んでいます。起きている間は、まばたきによって常に新鮮な涙がレンズと角膜の間を行き来し、酸素が供給されています。ところが、目を閉じて眠ってしまうと大気からの酸素遮断に加え、レンズという物理的な蓋によって涙の循環が完全にストップします。これにより、角膜表面は激しい酸欠状態に陥るのです。

酸欠状態に置かれた角膜上皮細胞は急速に活力を失い、細胞同士の結合が緩んで剥がれ落ちやすくなります。いわば「皮膚のバリア機能が全壊した状態」です。そこに細菌や微生物が取り付くと、健康な状態では考えられない猛スピードで組織の深部へ侵入します。これが、「ワンデーつけたまま寝ただけなのに、翌朝から視界がかすみ激痛に襲われる」という悲劇の正体です。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。