本事件の捜査過程において、世間から最も激しい批判を浴びたのが警察の初動対応でした。事件後の5月16日夜、兵庫県高砂市内で警戒中の警察官が、不審な様子の大山容疑者に職務質問を実施していました。
その際、容疑者本人が「人を殺した」という趣旨の発言を口にしていたにもかかわらず、警察官は具体的な事件名や被害者の名前を言及しなかったことなどを理由に、身柄を確保することなくそのまま立ち去らせていたのです。この時点で容疑者が所持していた金銭はわずか550円。キャッシュカードやスマートフォンすら所持していない異様な困窮状態でした。
その後、たつの市の現場で母娘の遺体が発見され、兵庫県警は5月24日に殺人容疑で大山容疑者を全国に公開指名手配しました。最初の接触から公開手配まで実に8日間の空白が生じたことに対し、元警察幹部からも「重大な事案を見落とした痛恨のミス」との声が相次ぎました。