2026年の入管法改正法施行以降、出入国在留管理をめぐる議論は新たな局面を迎えています。近年の法改正では、一般の永住者が故意に税金や社会保険料の納付を怠った場合に在留資格を取り消すことができる制度が盛り込まれ、社会的な議論を呼びました。
ここで改めて留意すべきは、特別永住者は一般の入管法ではなく「入管特例法」に基づく地位であり、法改正の直接の取消対象には含まれていないという点です。この区別を巡っても、一部のネット言説では「法改正から特別永住者だけが除外されたのはやはり特権だ」という誤った言説が再燃しています。
しかし、政府および法務省の国会答弁でも繰り返し説明されている通り、特別永住者は自らの意志で来日した一般外国人とは異なり、かつて日本国籍を有していたという歴史的経緯と、何代にもわたり日本を生活の本拠としている実態に配慮された法的地位です。これを一般永住者と機械的に同列に扱うことは法の下の平等や国際法上の信義に反するというのが、歴代日本政府の一貫した立場です。特例措置であることと「不当な特権」であることの混同こそが、不毛な対立を生み出す最大の要因と言えます。