長年ファンの間で囁かれ続けている謎の一つが、ニャンコ先生モデル猫の真相です。ネット上では「作者の歴代の飼い猫がモデルではないか」「実在する特定の猫種(エキゾチックショートヘアなど)をベースにしている」といった憶測が散見されます。
公式ファンブックや緑川ゆき氏の過去の回想録を丹念に追うと、事実はやや異なります。緑川氏はかつて「もともとは格好いい猫を描こうとしていたはずが、落書きを重ねるうちにどんどん丸くなり、気づけばブタのような愛嬌のある生き物が出来上がっていた」と述懐しています。特定の血統種を写実的に描いたのではなく、陶器の招き猫の素朴な造形と、日常で見かける「ふてぶてしくも愛らしい野良猫」の仕草が無作為に融合した結果誕生したのがニャンコ先生でした。
一方、2024年から2026年にかけてSNS等で急速に拡散したニャンコ先生実写風画像の評判については、慎重な視点が必要です。画像生成AIの進歩に伴い、本物の三毛猫や白猫にニャンコ先生の模様を合成した「超リアル画像」が数多く投稿され、一見すると「現実世界にニャンコ先生がいたらこんな姿か」と称賛を集めています。
しかし、愛好家コミュニティの反応を精査すると、賛否両論が渦巻いています。「実写の猫としては可愛いが、ニャンコ先生特有の絶妙なフォルムの情緒が消えてしまう」「単なる太った猫になってしまい、妖怪としての妖気や気品が感じられない」といった声が根強く存在します。加えて、第三者による無断生成・配布に伴う著作権侵害リスクや真贋の曖昧さも指摘されており、作品本来の持つ世界観を尊重するならば、公式監修のビジュアルに立ち返ることが肝要です。