Q1:室内の温度が10度以上あれば、絶対に凍死することはありませんか?
A1:いいえ、10度から15度であっても凍死するリスクは十分にあります。特に高齢者や栄養状態が悪い方、脱水症状のある方は、自力で体熱を生産することができません。この状態で長時間放置されると、体温が室温と同調するように数日から1週間ほどかけて徐々に低下し、重度の低体温症となって息を引き取ることが確認されています。
Q2:凍死の現場で服を脱ぎ散らかす「矛盾脱衣」は、本人が錯乱して暴れた結果ですか?
A2:錯乱して暴れたというよりも、生理学的な「強烈な暑さの誤認」による行動です。深部体温が28度付近まで落ちると、収縮していた末梢血管が一気に緩み、身体の中心部の血液が皮膚に流れ込みます。外気温がどれほど寒冷であっても、本人の脳内では「全身が火で焼かれるような灼熱感」として認識されるため、たまらず服を自ら脱ぎ捨ててしまうのです。
Q3:冬の道端で倒れている人を発見したとき、手足をさすって温めてあげるのは正しい処置ですか?
A3:極めて危険なため絶対にやってはいけません。冷え切った四肢末梢を刺激したり温めたりすると、冷たく酸性化した血液が一気に心臓へと逆流し、心停止を誘発する「アフター・ドロップ」を引き起こします。身体を揺らさず水平に保ち、直ちに119番通報した上で、首や脇の下などの体幹部のみを乾いた毛布や衣服で包んで救急隊の到着を待ってください。