SDN48解散後、野呂佳代を救ったのはテレビ東京『ゴッドタン』やテレビ朝日『ロンドンハーツ』での泥臭い立ち回りでした。かつてAKB48の選抜だったプライドを完全に脱ぎ捨て、体重公開、ドッキリ企画、過酷なリアクション芸にも笑顔で挑み続けた姿勢は、番組演出家やプロデューサー陣から「どんな無茶振りにも確実に撮れ高を作る職人」として絶大な信頼を獲得しました。
このバラエティでの現場対応力と、人間観察力こそが、後の女優活動における最大の武器となります。2021年のフジテレビ系月9ドラマ『ナイト・ドクター』での看護師役を皮切りに、2023年に社会現象となった日本テレビ系『ブラッシュアップライフ』では主人公の幼馴染グループの一角として自然体すぎる演技を披露。セリフを言っているのではなく「その場に実在して生きている」かのようなリアリティは、多くの視聴者と批評家を唸らせました。
さらに、私生活では2020年11月にテレビディレクターの麻生裕久氏と結婚。番組のロケを通じて知り合い、誠実な人柄に惹かれ合って結ばれたこの結婚が、野呂佳代の精神面を強固に支える基盤となりました。プライベートの充実が表現者としての余裕を生み、2024年の『アンメット ある脳外科医の日記』や『西園寺さんは家事をしない』、そして2026年現在の数々の話題作に至るまで、オファーが途切れないトップバイプレイヤーへと押し上げたのです。