チャンス大城の身体の特異性は、彼の歩んできた壮絶な経歴と重なり合うことで、より一層の奇跡を感じさせます。兵庫県尼崎市で育った少年期は過酷ないじめに晒され、数々の理不尽なトラブルに巻き込まれてきました。
中でも代表的な逸話が、中学生のときに不良グループによって「山に首まで埋められた」という壮絶なエピソードです。夕方に生き埋めにされ、深夜になって自力で首を動かし土を掘り起こして生還したという話は、バラエティ番組で披露された当初、あまりの非現実さから創作を疑われたほどでした。しかし、当時の同級生や地元関係者の証言によって事実であることが裏付けられ、視聴者に凄まじい衝撃を与えました。
高校を中退後、定時制高校に通いながら芸人の道へ進んだものの、生活は困窮を極めました。長年にわたり日雇い労働や解体現場で食いつなぎ、路上生活に近い極貧生活を経験。芸歴20年を超えても光が当たらない「地下芸人」の重鎮として燻り続けていました。転機となったのは2018年、フジテレビ系『人志松本のすべらない話』への初出演です。首まで埋められた体験談や、独特の擬音を交えた破壊力抜群の話術でMVS(最優秀賞)を獲得。心臓が右側にある唯一無二の身体的個性とともに、彼の名は一気にお笑い界の表舞台へと知れ渡ることになりました。