聖路加国際病院の医療体制を語る際、日野原重明氏(1911–2017)の存在を抜きに語ることはできません。日野原氏は「病気ではなく病気を持つ人を診る」という臨床理念を日本に根付かせ、1954年には日本で初となる人間ドックを開設しました。さらに1995年の地下鉄サリン事件の際、建物を広大な臨時治療室に変えて無制限で被害者を受け入れた救護決断は、今も日本の災害医療の金字塔として語り継がれています。
現在もそのスピリットは各診療科に息づいています。特に全国的な名医が集積する専門領域として知られるのがブレストセンター(乳腺外科)と心臓血管センターです。チーム医療による多角的なカンファレンスが徹底されており、最新の分子標的薬や低侵襲手術(ロボット支援手術)を組み合わせた個別化治療が実践されています。
また、子育て世帯にとって心強い砦となっているのが小児科救急外来です。東京都指定二次救急医療機関として、夜間・休日の小児急患を365日体制で受け入れています。小児科専門医が初期診療から入院判断までを迅速に行うシステムが整っており、近隣住民のみならず東京23区全域から救急搬送や夜間駆け込みの相談が寄せられています。
人間ドックセンター(聖路加国際病院附属クリニック・予防医療センター)においても、精密な画像診断と各科専門医へのシームレスな紹介ルートが確立されており、富裕層や上場企業の役員検診に指定される高い信頼性を維持しています。