ドライバーコミュニティやSNS上で「国道23号は怖い」と語られる背景には、単なる個人の運転技量にとどまらない、明確な道路環境と交通流の構造的要因が存在します。主に指摘される決定的な理由は以下の4点に集約されます。
第1に、名四国道が高速道路並みと呼ばれる理由でもある「実勢速度の異常な高さ」です。豊明ICから四日市方面へ続く区間などは信号機がほとんど存在せず、高架橋が連続する連続立体交差方式が採用されています。視覚的には都市高速道路と酷似しており、法定速度60km/hの規制区間であっても、周囲の流れが80km/h〜100km/h近くに達することが日常茶飯事となっています。制限速度通りに走行している車両が、後続車から猛烈な速度差で詰め寄られるケースが後を絶ちません。
第2に、大型トラックの圧倒的な混入率と車間距離の狭さです。中京工業地帯や名古屋港、四日市コンビナートを結ぶ産業道路であるため、長距離輸送の大型トレーラーや20トン超の大型貨物車が24時間体制で疾走しています。車体重量があるトラックに背後へ張り付かれた際の心理的圧迫感は凄まじく、一部で見られる無理な車線変更や煽り運転に近い車間詰めがドライバーの恐怖心を倍増させています。
第3に、合流車線(加速車線)の極端な短さです。昭和中期に設計・整備された古いインターチェンジでは、本線流入時の助走区間が極めて短く、一時停止標識から一気に本線の超高速流へと飛び込まなければならない箇所が点在します。速度の乗らない軽自動車や不慣れなドライバーにとって、本線合流はまさに命懸けの判断を強いられる瞬間となります。
第4に、重交通による路面の劣化と深い轍(わだち)です。過密な大型車通行によってアスファルトが押し潰され、走行車線に顕著な凹凸や窪みが生じています。雨天時にはこの窪みに雨水が溜まり、ハイドロプレーニング現象によるスリップ事故や、轍にハンドルを取られての急な車線逸脱が多発しています。