一夫多妻制には、社会構造に応じた独自の功罪が存在します。
【主なメリット】
・富裕層から困窮層への私的な富の再分配機能が働く。
・親族ネットワークが広がり、育児や介護の相互支援が容易になる。
・配偶者の死亡や病気時にも世帯の崩壊を防ぎやすい。
【主なデメリット】
・妻同士や異母兄弟間での嫉妬や遺産相続を巡る深刻な対立。
・経済力に乏しい若年男性が結婚相手を見つけられない「婚姻格差」の拡大。
・完全な平等の維持が難しく、精神的ストレスが蓄積しやすい。
なお、日本法における重婚の扱いは極めて厳格です。日本の民法第732条は「配偶者のある者は、重ねて婚姻をすることができない」と明確に規定しており、刑法第184条では重婚罪として処罰の対象となります。
仮に日本人が一夫多妻制の合法な国で現地法に基づき2人目の妻と婚姻手続きを行ったとしても、日本の戸籍法上は受理されず、法的な婚姻効力は一切認められません。国際私法上も公序良俗に反するものとして無効と判断されるため、法的トラブルや相続時の無権利状態に直面することになります。