2026年時点の鉄鉱石スポット価格(中国向けCFR、品位62%換算)は、1トンあたり100ドル〜110ドルのボックス圏で推移しています。中国の不動産調整による内需停滞が価格の重石となる一方、供給側の鉱山メンテナンスコストの上昇やインドの旺盛な消費が下支え要因となっています。
そして現在、価格構造を根本から変えようとしているのが脱炭素(グリーンスチール)へのシフトです。
従来の石炭(コークス)で鉄鉱石を還元する高炉法から、水素を使って還元する「直接還元製鉄」への転換には、鉄分含有率が67%以上の超高品位鉄鉱石(DRグレード)が必要不可欠となります。これに伴い、一般品位鉱石と高品位鉱石の価格差(ペレットプレミアム)が拡大しており、良質な鉱石を確保できるかどうかが製鉄各社の競争力を左右する時代へ突入しています。