あの日、残り13秒。絶対的な絶対絶命の状況から相手の足を取り、逆転の2点を奪い取った瞬間を覚えている人は多いだろう。あの勝利は単なる運や奇跡ではなく、極限状態における冷徹なまでの集中力と鍛錬の賜物だった。
登坂自身、後年のインタビューで「身体が勝手に動いた」と語っているが、そこに至るまでには無数のシミュレーションが存在した。どれほど追い込まれても諦めないメンタルはどのように培われたのか。それは幼少期からの厳しい稽古と、世界選手権3連覇という実績に裏打ちされた強固な自己信頼に他ならない。2026年の今改めて振り返っても、あの数十秒間に凝縮された勝ちへの執念は、アスリート界の伝説として語り継がれている。