水中の50mもまた、100分の1秒を争う極限のバトルだ。男子長水路50m自由形の世界記録は、2009年にブラジルのセザール・シエロが記録した「20秒91」。超高速高速水着(高速ラバー水着)の全盛期に打ち立てられたこのタイムは、水着規制が敷かれた後も長らく「不滅の記録」として立ちはだかっている。
一方、女子ではスウェーデンのサラ・ショーストロムが23秒61の長水路世界記録を保持し、短水路ではアメリカのカレブ・ドレッセルが男子で20秒16という異次元の泳ぎを見せた。水抵抗との戦いにおいて、壁を蹴るスタートからタッチまでの無酸素スプリントは、陸上とは異なる身体能力の到達点を示している。