SNSやネット掲示板を定点観測すると、北中米開催特有のキックオフ時間に対するファンの悲鳴と工夫が克明に浮かび上がってきます。X(旧Twitter)や5ちゃんねるの実況スレッドでは、試合開始の1時間前に日本サッカー協会(JFA)から出される日本戦スタメン速報を契機にトラフィックが急増します。
「朝8時キックオフは出勤前の準備と前半が完全にバッティングする」「昼11時開始だと仕事中で絶対に観られない。スマホの通知を全切りして定時後に見逃し配信を観るしかない」といったリアルな声が多数を占めます。実際に前回の海外開催大会でも、通勤電車内でモバイル通信越しに試合を追うユーザーが続出し、キャリア回線のパケット詰まりや通信制限に悩まされるケースが相次ぎました。
また、ネットの反応リアルタイムを追うサポーター特有の課題として「タイムラグによるネタバレ事故」が挙げられます。地上波テレビ放送に対してネット配信サービスは数秒から数十秒の遅延(レイテンシー)が発生するため、「SNSのタイムラインで先に先制ゴールを知ってしまい、自分の端末で歓喜が半減した」という不満は枚挙にいとまがありません。真剣にリアルタイムの感動を味わいたい層は、試合中は一切のSNS通知を遮断し、中継画面だけに集中する厳格な自衛策を講じています。