今日の落ち着いたMCの姿からは想像もつかないほど、薬丸裕英の若い頃のエピソードはエネルギッシュで野性味に溢れていました。グループ結成の契機となったのは、1981年放送のTBS系ドラマ『2年B組仙八先生』です。オーディションを勝ち抜いた3人は同作で生徒役として共演し、瞬く間に女子中高生の間で社会現象的な人気を獲得しました。
そして1982年5月5日、「NAI・NAI 16」で鮮烈なレコードデビューを飾ります。「ジタバタするなよ」という強烈なフレーズと共に、当時のアイドル界に新風を吹き込んだ彼らは、その年の日本レコード大賞最優秀新人賞をはじめとする各音楽賞の新人賞を総なめにしました。
シブがき隊のヒット曲・代表曲を振り返ると、その音楽性は時代を先取りした実験性と大衆性を兼ね備えていました。
- 「100万粒の涙」(1982年):切ないメロディラインでボーカルの表現力を証明した初期の名曲
- 「ZOKKON 命(LOVE)」(1983年):ハードなロックサウンドと過激なコールでライブの定番となった楽曲
- 「挑発∞」(1984年):成熟したダンサブルなビートで新たな一面を見せたスマッシュヒット
- 「スシ食いねェ!」(1986年):NHK『みんなのうた』でも放送され、老若男女を巻き込む国民的ブームを巻き起こした代表作
主演映画『シブがき隊 ボーイズ & ガールズ』『ヘッドフォン・ララバイ』『バロー・ギャングBC』での体を張った演技や、TBSラジオ『青春キャッチボール』『マジジェネレーション』『シブがき隊のスーパーギャング』、文化放送『ライオンリクエスト30・シブがき隊の俺たちマジだぜ!』で見せた歯に衣着せぬフリートークは、昭和後期のティーンカルチャーの中心そのものでした。薬丸の切り込み鋭いトークスキルは、すでにこのラジオ黄金期に磨き上げられていたのです。