テレビドラマの評価軸そのものが劇的な転換期を迎えている。長年、業界の絶対的な指標として君臨してきた従来の手法は、居間で同時に同じ画面を見る生活習慣を前提としていた。しかし、スマホやタブレットでの個別視聴が定着した現在、リアルタイム視聴率のみで番組の良し悪しを判断する手法には限界が指摘されている。
ここで重要となるのが、NHKが力を入れる見逃し配信サービス「NHKプラス」の存在だ。朝の8時にテレビの前に座れない現役世代や若年層が、通勤電車内や夜の自由時間にアーカイブを視聴するスタイルが一般化した。実際、地上波の数値が振るわない作品であっても、配信の再生回数やタイムシフト分を合算すると、膨大なユーザーに届いている実態が明らかになっている。評価の指標は単一の数字から、多角的なエンゲージメントへとシフトしている。