吉高由里子の名を一躍全国区へと押し上げた作品といえば、金原ひとみの芥川賞受賞小説を映像化した映画『蛇にピアス』だ。当時まだ十代後半だった彼女が演じたルイ役は、全身に刺青を入れ、スプリットタンに憧れる衝撃的なキャラクター。劇中での過激な官能シーンや裸身を辞さないヌード演技は、公開当時、日本中を大きな衝撃で包み込んだ。
単に刺激的なシーンを見せることだけが目的ではない。痛みに依存しながらも愛を貪る主人公の繊細で壊れそうな心理状態を見事に表現し切った点に、女優・吉高由里子の本領があった。撮影直前に遭った事故での大怪我を乗り越えて挑んだこの過激なシーンの数々は、彼女の役者魂の原点として今も語り継がれている。