「かむながらのみち」の根幹を理解するには、その歴史と設立者に目を向ける必要がある。開祖である水谷幸和(みずたに さちかず)氏によって提唱された教理は、古来より日本人に受け継がれてきた神道思想を現代的に再解釈したものだ。「かむながら(随神)」とは、神の御心のままに生きるという古意であり、自然の理に感謝し、調和をもって生きる姿勢を指す。
水谷幸和氏は、身心の平穏や家庭の調和を説き、多くの賛同者をあつめた。宗教学の観点から見れば、同団体は高度経済成長期以降の日本において、伝統的共同体の崩壊に伴う精神的拠り所として機能してきた典型的な神道系新宗教の一つに分類される。だが、創始者のカリスマ性に依存した組織構造は、時代の変化とともに指導体制や運用の乖離を生みやすく、それが外部からの不信感を招く一因ともなっている。