什器おでんの縮小を加速させた最大のトリガーは、店頭での衛生管理レベルの厳格化と、店舗スタッフにかかる甚大な作業負担だ。カウンターに置かれた開放型の鍋は、飛沫やホコリの侵入を防ぐためにアクリルカバーの設置や頻繁な清掃を要する。さらに、出汁の温度管理や具材ごとの煮込み時間の調整、つぎ足し作業など、ワンオペレーションや外国人スタッフの増加が進む現場において、その維持コストは限界に達していた。
レジ横ファストフードのなかでも、おでんは特に手作業の工程が多い。中華まんや揚げ物のように「温めて並べるだけ」とはいかず、常に鍋の様子に気を配る必要がある。人手不足が深刻化する現場において、この複雑なオペレーションを店舗に強いることは極めて困難になっていたのだ。