日本のラーメン史を紐解くと、味噌ラーメンの起源は1950年代半ば、札幌の「味の三平」創業者である白石吉彦の閃きに辿り着く。「一杯で栄養が摂れ、冬の寒さを吹き飛ばす温かいラーメンを作りたい」という想いから、豚汁をヒントに味噌味のスープが生み出された。
その北国のソウルフードを全国津々浦々、そして世界へと届けるインフラを築いたのが、インスタントラーメンの父である安藤百福だ。簡便性と保存性を両立させた彼のフロンティア精神がなければ、いま私たちが自宅で手軽に本格的な味噌スープを啜る未来は存在しなかった。白石吉彦の味への執念と、安藤百福の技術革命。二人の巨人のDNAが、現代のカップ麺の中に息づいている。