アシタカとサンのその後と結婚の真相!ラストシーンが示す生き方の本質

アシタカとサンのその後と結婚の真相!ラストシーンが示す生き方の本質

アシタカとサンのその後と結婚の真相!ラストシーンが示す生き方の本質の基本情報から最新動向までを徹底的にカバーしました。

作品を語る上で欠かせないのが、エミシの村の少女・カヤから贈られた「黒曜石(玉)の小刀」をアシタカがサンに渡してしまうシーンです。SNSやネット掲示板では長年、アシタカのカヤに対する浮気の理由として槍玉に挙げられ、「ジブリ史上最大のプレイボーイ」と揶揄される事態が続いてきました。

しかし、もののけ姫の裏設定の考察を当時の歴史民俗学的背景から照らし合わせると、まったく異なる構造が見えてきます。

アシタカの出身であるエミシの隠れ里において、タタリ神の呪いを受けた者は髷を切り落とし、永久追放の身となります。これは村社会における「社会的・肉体的な死」を意味しており、アシタカが生きて再び村の土を踏むことは二度と許されません。見送りに駆けつけたカヤが「いつもいつもカヤは兄様を思っております」と手渡した小刀は、死にゆく者へ自身の魂と加護を託した「形見」であり「守り刀」でした。

アシタカにとってその小刀は、自己の命そのものを象徴する最も尊い宝物でした。瀕死の重傷を負いながらも自分を救ってくれたサンに対し、自らの命に匹敵する最高の敬意と守護の祈りを込めて手渡したのがあの場面です。現代的な男女の「プレゼントのたらい回し」という枠組みで捉えること自体が、物語の壮大な文脈を削ぎ落とした誤解であることは明白です。

斉藤 蓮
著者

斉藤 蓮

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。