メディア露出時はカタカナ表記の「カノウヨシキ」として広く親しまれていますが、本名は叶 良樹(かのう よしき)氏です。業界内では、FGO以前から確かな実績を誇る熟練のゲームクリエイターとして知られていました。
カノウ氏のキャリアの原点において極めて重要なのが、株式会社スクウェア・エニックス在籍時代の活動です。当時、全国のアミューズメント施設を席巻したアーケードオンライン対戦ゲーム『ロード オブ ヴァーミリオン(Lord of Vermilion / LoV)』シリーズにおいて、ディレクターやメインプランナーを歴任しました。
対戦バランスの調整や複雑なカードデータの管理、何より「お金と時間を投じるユーザーの納得感」をシビアに求められるアーケード開発の現場で、カノウ氏はゲームシステムの骨格を徹底的に磨き上げるスキルを培いました。この経験こそが、のちにFGOで見せる「ユーザーのストレスを最小化するシステム改修」の強固な土台となっています。
その後、ディライトワークスへ合流したカノウ氏は、FGOプロジェクトの現場に参画。2018年、第2部『Cosmos in the Lostbelt』の本格始動という極めて重いプレッシャーがかかるタイミングで、開発ディレクターへと抜擢されました。