お札を美しく三つ折りに整えた後、次に落とし穴となるのが「ポチ袋への差し込み方」です。袋の表裏と紙幣の表裏、そして上下(天地)の整合性が取れていなければ、丁寧な三つ折りも台無しになってしまいます。
基本のルールはシンプルで、「ポチ袋の正面とお札の正面を一致させる」ことです。三つ折りにしたお札の正面とは、左右を折った後に上に来ている面(右側から折り返した面)を指します。ポチ袋の絵柄や「お年玉」「寿」などの文字が印刷されている側に向けて、お札の折り返した面が正面を向くように揃えます。
さらに重要なのが上下の向きです。ポチ袋の上部(封をする口側)に対して、肖像画の頭部(上側)が来るように配置します。これによって、受け取った相手が袋からお札を引っ張り出した際、まず偉人の顔が逆さまにならず、端正な向きで現れます。お札が逆さまに入っている状態は「天地逆転」となり、金運の下降や相手を軽んじる意味合いに受け取られることがあるため、封入直前の向き確認は必須の動作です。
なお、複数枚のお札を1つのポチ袋に包む場合(例:千円札を3枚で3,000円にする場合など)は、「すべてのお札の向きを完全に揃え、重ねた状態で一気に三つ折りにする」のが作法です。1枚ずつ個別に三つ折りにして封入すると、袋が不格好に膨らむだけでなく、取り出した際にバラバラと散らばり、受け取る側に数える手間を強いることになります。