「暗がりで薬を取り違えて両方飲んでしまった」「家族が別の痛み止めを同時に出してきて誤飲した」というトラブルは後を絶ちません。万が一、ロキソニンとイブプロフェンを同時に、あるいは短い間隔で重ねて飲んでしまった場合は、以下の手順で冷静に対処してください。
① 無理に吐かせず、常温の水をコップ1〜2杯飲む
無理に指を喉に入れて吐かせようとすると、胃酸が逆流して食道粘膜を傷つけたり、嘔吐物が気管に入って誤嚥性肺炎を起こす危険があります。まずは常温の水を多めに飲み、胃の中の薬の濃度を薄めるとともに、脱水による腎臓への負荷を和らげてください。
② 胃薬(胃粘膜保護薬など)の服用を検討する
手元に「テプレノン」や「スクラルファート」などの胃粘膜保護成分を含む市販胃腸薬がある場合は、胃壁をガードするために服用することが有効な防衛策となります。ただし、他の痛み止め成分が混ざった複合胃腸薬は避けてください。
③ 体調の変化を慎重に観察する
その後数時間は横になって安静にし、体に異変が出ないかをチェックします。以下のような症状があらわれた場合は、速やかに内科や消化器内科、あるいは夜間休日救急を受診してください。
- みぞおち付近の激しい胃痛、差し込むような腹痛
- 激しい吐き気、嘔吐(コーヒーかすのような黒褐色のものを吐いた場合は胃出血の兆候)
- 黒いタール状の便が出た(上部消化管出血のサイン)
- 全身のじんましん、息苦しさ、顔面の腫れ(重篤な薬物アレルギー・アナフィラキシー)
- 尿の量が極端に減った、顔や手足が急激にむくむ(急性腎障害の兆候)
判断に迷った場合は、地域の救急相談センター(局番なしの「#7119」)や、小児であれば「#8000」、またはかかりつけ薬剤師へ電話で状況を伝え、指示を仰ぐのが確実です。