救急車やパトカーのサイレンが鳴り響くと、切なそうな声で「ワオーン」と遠吠えを始める犬は珍しくありません。この現象は、犬が遠吠えに反応する音の周波数が関係しています。
救急車の「ピーポー」というサイレン音は、およそ770Hz〜960Hz前後の周波数で構成されており、これはオオカミや犬の遠吠えの基本周波数帯と酷似しています。犬にとって遠吠えは、遠く離れた仲間との位置確認や警戒を知らせる重要なコミュニケーション手段です。
サイレンの音を「仲間の呼びかけ」あるいは「縄張りを主張するサイン」と錯覚した犬は、無意識のうちに本能で応答してしまうわけです。決してサイレンを怖がって悲鳴を上げているわけではなく、群れの仲間と共鳴しようとする生得的な行動パターンの一つです。