裁判資料や関係者の証言を紐解くと、被害者たちが追い詰められていく精密な仕掛けが浮かび上がる。使われた主たる舞台は、当時のTwitter(現・X (旧Twitter))だった。「死にたい」という呟きに対し、アカウント名を頻繁に変えながら「一緒に死にましょう」「相談に乗る」といった優しい言葉を投げかける。白石死刑囚は、悩める若者の心理的スキマに素早く入り込んだ。
接触が始まると、やり取りは急速に密室化する。ダイレクトメッセージ(DM)へと誘導し、家族や友人との連絡を断つよう巧みなコントロールを重ねた。裁判記録が証明しているのは、突発的な暴力ではなく、徹底的に計算された精神的マインドコントロールの恐ろしさだ。SNS上に張り巡らされた密室の罠は、被害者の逃げ道を一歩ずつ奪っていった。