日常業務で頻繁に見かける「連絡させていただきます」というフレーズですが、一部の取引先や上司から「失礼にあたるのではないか」と冷ややかな視線を向けられるケースが頻発しています。結論から言えば、この言葉が敬遠される最大の要因は、文法的な敬意の方向性と「相手の許可」という前提条件の不一致にあります。 文化庁がまとめた『敬語の指針』において、「〜(さ)せていただく」という使役と謙譲を組み合わせた表現が適切とされる条件は明確に規定されています。その条件とは、「相手側の許可を受けていること」、そして「その行為によって自分が恩恵を受ける事実があること」の2点です。 たとえば「資料を送付させていただきます」であれば、相手から「送ってほしい」と求められた前提(許可)があり、送ることで商談が進む(恩恵)という文脈が成り立ちます。しかし、通常の連絡業務において「連絡する」という行為そのものは、送り手側の都合や義務であるケースが大半です。相手から「連絡してよい」と事前の許可を得ていないにもかかわらず、「連絡させていただきます」と一方的に宣言することは、相手から見れば「いつ許可を出したのか」「自分の都合を押し付けられている」という心理的抵抗感を生む原因になります。 丁寧さを追求するあまり、無意識のうちに相手不在の自己完結的な表現になってしまう点こそが、ビジネスメールで嫌がられる決定的な理由です。
「連絡させていただきます」は失礼?二重敬語の真相と正しい言い換え
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