ガガガSp『にんげんっていいな』歌詞と原曲の違いと日産Cm秘話

ガガガSp『にんげんっていいな』歌詞と原曲の違いと日産Cm秘話

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2007年10月24日、ガガガSPの通算14枚目となるシングルとしてリリースされた『にんげんっていいな』。その引き金となったのは、日産自動車のミニバン「セレナ(SERENA)」のテレビCMソングへの抜擢でした。「モノより思い出」という名コピーでファミリー層の心を掴んでいたセレナのプロモーションにおいて、制作陣が求めたのは、単に耳心地の良いBGMではなく、家族がドライブの車内で思わず合唱したくなるような圧倒的な生命力でした。

当時、CMプランナーからバンド側へ持ちかけられたオファーに対し、フロントマンのコザック前原は即座に共鳴したと当時の音楽雑誌の取材で述懐しています。かつて『まんが日本昔ばなし』のエンディング曲として日本中の子どもたちに刷り込まれたメロディ。その親しみやすさの裏に、コザック前原は「都会の片隅で孤独に生きる若者たちの心情と地続きの何か」を直感していました。

「自分たちが普段歌っている不器用な日常の叫びと、あの歌詞が言わんとしている本質は何も変わらない」――関係者の証言によると、バンドはスタジオに入るや否や、わずか数時間のリハーサルで基本的なアレンジを固めたといいます。童謡を茶化すのではなく、青春パンクの様式美である直情的なエイトビートと歪んだコードへ真正面から叩き込むこと。それが、彼らがこの楽曲をカバーするに至った最大の動機でした。

清水 千尋
著者

清水 千尋

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。