印籠の中央に燦然と輝く葵の御紋 由来 真相についても、興味深い歴史的事実があります。徳川家の三つ葉葵は、フタバアオイの葉を3枚組み合わせた意匠で、徳川将軍家および御三家(尾張・紀州・水戸)のみが使用を許された門外不出のシンボルでした。
江戸幕府の法律(武家諸法度など)において、葵の御紋の不正使用や偽造は死罪(獄門・打ち首)に相当する重罪と定められていました。町奉行や地方の悪代官であっても、本物の三つ葉葵を前にして刃向かうことは、幕府そのものへの反逆、すなわち一族郎党の処刑を意味していたのです。
悪徳商人や代官が印籠を見た瞬間に「ハハッー!」とひれ伏すのは、単に光圀個人への敬意だけでなく、「逆らえば即座に家名断絶・死罪になる」という絶対的な法と軍事力の裏付けがあったからに他なりません。