ネット上の情報やSNSの投稿には、現地の構造を誤解したまま拡散されているものが見受けられます。現場での失敗を防ぐため、注意すべき3つの盲点を整理します。
第一の誤解は、「小田急の海賊船」と「西武系の遊覧船」の混同です。芦ノ湖には「箱根海賊船(小田急箱根グループ)」と「芦ノ湖遊覧船(伊豆箱根鉄道グループ)」の2つの異なる運航会社が存在します。箱根フリーパスが使えるのは「海賊船(箱根町港・元箱根港・桃源台港)」のみであり、遊覧船の乗り場(箱根関所跡港・元箱根港・箱根園港・湖尻港)では利用できません。乗り場の看板や船の形状を必ず確認してください。
第二の誤解は、「元箱根港まで行かないと箱根神社に行けない」という思い込みです。前述の通り、箱根町港から元箱根港までは旧東海道の杉並木を歩いて約15分です。湖沿いの平坦な遊歩道で景観も素晴らしく、元箱根の有料駐車場を探して右往左往するよりも、箱根町港の無料駐車場に停めて歩いた方が結果的に早く到着するケースが多々あります。
第三の盲点は、海賊船の「逆光・順光問題」です。午前中は元箱根・箱根町港側から桃源台方面へ向かう船が順光になり、青空と湖面のコントラストが鮮やかに写ります。逆に夕方は桃源台から箱根町港へ戻る船上でサンセットの美しい光景が広がります。写真撮影にこだわる旅行者は、太陽の位置を計算して乗船順序を決めるのがおすすめです。
【プロの結論】箱根町港を拠点にすべき人・元箱根港を選ぶべき人の判断基準
旅の満足度を最大化させるためには、自らの移動手段と旅の主目的に応じた拠点選びが鍵を握ります。観光行動心理と現場の交通動線から導き出した判断基準は以下の通りです。
【箱根町港を選ぶべき人】
- 自家用車・レンタカーで訪れ、無料駐車場を確実に活用して滞在コストを抑えたい人
- 箱根関所や歴史資料館、恩賜箱根公園の庭園散策をメインに据えたい人
- 海賊船の始発に近い位置から乗船し、船内の好位置(座席や展望デッキ)を確保したい人
- 帰路の路線バスで確実に座って箱根湯本方面へ戻りたい人
【元箱根港を選ぶべき人】
- 箱根神社の本殿参拝や「平和の鳥居」での記念撮影を最優先したい人
- SNSで話題の湖畔ベーカリーカフェでのモーニングやランチを楽しみたい人
- 成川美術館で現代日本画と芦ノ湖・富士山の大パノラマを同時に鑑賞したい人
- 歩行距離を極力短くし、神社のすぐ近くまで車やバスでアクセスしたい人