リボンちゃんを語る上で絶対に外せないのが、地下ハウスのリーダーである野良ハムスター・タイショーくんの存在です。タイショーくんはリボンちゃんに一目惚れして以来、不器用ながらも命がけで彼女を守り、アプローチを続けました。
ここに生まれた「リボンちゃん(ハム太郎が好き)←タイショーくん(リボンちゃんが好き)←ハム太郎(無自覚)」という三角関係は、子ども向けアニメとは思えないほど奥行きのある人間ドラマ(ハムスタードラマ)を形成していました。
タイショーくんの魅力は、自らの恋心が報われないと察しながらも、決してリボンちゃんを困らせたり、ハム太郎を陥れたりしなかった点にあります。むしろハム太郎のピンチには真っ先に駆けつけ、リボンちゃんがハム太郎を想って流す涙を見れば、自らの感情を押し殺して二人の仲を取り持つ男気を見せました。
心理学的な視点から見ても、タイショーくんの行動は「利他的な愛」の典型例です。自分の所有欲を満たすことではなく、相手の幸福を最優先にするその姿勢は、当時の視聴者のみならず、大人になって見返した視聴者の涙を誘う大きな要因となっています。