萬珍樓を訪れる際、多くの旅行者や予約検討者が最初に突き当たる壁が「本店」と「點心舗(てんしんぽ)」のどちらを予約すべきかという選択です。両店は至近距離に位置していますが、コンセプト、空間デザイン、そして提供される料理の主軸が大きく異なります。
本店は、清朝の宮廷を思わせる重厚な木彫りや調度品に囲まれた、まさに広東料理の王道を行く空間です。フカヒレや北京ダック、海鮮の炒め物など、伝統的なフルコースや豪華なメイン料理を落ち着いた環境で味わうシチュエーションに適しています。一方の點心舗は、香港の高級飲茶文化を日本へ持ち込んだ専門館であり、熟練の点心師が一つひとつ手包みする小籠包、蒸し餃子、パイ菓子などが主役となります。
家族のお祝い事や顔合わせ、ビジネスでの会食には本店の重厚な個室が相応しく、友人同士でカジュアルに蒸したての点心を囲みたい場合には點心舗が最適です。この棲み分けを誤らなければ、訪問後の満足度が下がる心配はありません。