自動車業界を取り巻く環境は、ソフトウェア定義車両の普及と電動化の進展により劇的な転換期を迎えています。2026年現在、ものづくりセンターが果たす役割の中で最も際立っているのが、工場自動化(FA)とデジタルツインを駆使したDX推進拠点としての機能です。
ワイヤーハーネスは数千本に及ぶ電線と端子で構成されており、柔軟な素材特性ゆえに産業用ロボットによる自動把持や配線が極めて困難とされてきました。同センターでは、AI画像認識と精密センシングを組み合わせた次世代自動化ラインの開発が進められ、従来は熟練工の勘に頼っていた挿入・導通検査工程の完全自動化を実用化しています。
さらに、静岡県裾野市に位置する矢崎グループの総合技術拠点「Y-CITY(矢崎総業 技術研究所)」で設計された最先端ハーネスの図面データは、即座にものづくりセンターの仮想空間上に再現されます。試作レスで製造プロセスのボトルネックをシミュレーションし、海外拠点へ瞬時に生産パラメータを配信する体制が確立されており、開発リードタイムの大幅な短縮を実現しています。