なぜ、現在も営業を続けている新小岩プラザビルに「解体」「建て替え」の噂が根強く付きまとうのでしょうか。その根本原因は、葛飾区が主導する新小岩駅南口地区第一種市街地再開発事業にあります。
新小岩駅南口では、地上39階建ての超高層複合タワーマンションの建設や、JR東日本グループによる駅ビル開発、駅前交通広場の再整備など、100年に一度とも呼ばれる街の構造転換が進められてきました。長年営業してきた個人商店や老舗飲食店が立ち退き、仮囲いに覆われて次々と重機で解体されていく光景を日常的に目の当たりにした地元住民の間で、「南口駅前の象徴であるプラザビルも再開発区域に含まれて取り壊されるのではないか」という連想が自然発生的に広がったのです。
都市計画決定の区域図および葛飾区の公表資料を検証すると、大規模再開発組合が主導する街区と新小岩プラザビルの敷地は明確に線引きが異なっており、現時点で同ビルが一括解体区域に組み込まれた事実はありません。つまり、隣接エリアの劇的な景観変化とテナントの入れ替わりが心理的に結びつき、ネット掲示板やSNS上で「解体決定」という誤った情報へと増幅された構図が浮かび上がります。