姿を直接目撃できなくても、ぬかるみや畑の土、ベランダの埃の上に残された足跡の形状から100%の特定が可能です。
アライグマの前足および後足は、人間そっくりの細長い5本の指を持っています。指の可動域が非常に広く、物をしっかりと掴むための発達した掌構造となっており、残される足跡は小さな人間の手形そのものです。この器用な手指を活かして、雨樋をよじ登る、ゴミ箱の蓋を押し開ける、ペットケージの簡易ロックを外すといった立体的な破壊行動を難なくこなします。
一方、イヌ科に属するタヌキの足跡は、丸みを帯びた掌球の周囲に4本の指と爪痕が並ぶ、典型的なイヌやネコに近い形状です(親指に相当する第1指は退化して地面に接地しません)。指を器用に使って物を握る能力はなく、平面的な移動を主軸とするため、垂直な壁を登ったり複雑な障害物を手先で解除したりすることは構造上不可能です。