SNSやコミュニティサイト、当事者の手記で語られるコンサータの服用感と口コミを精査すると、驚きと戸惑いが入り混じった生々しい現実が浮かび上がります。
肯定的な臨床体験として最も多いのは、「頭の中に散乱していた無数の雑音が、一斉にボリュームを絞られたように静かになった」「目の前の仕事にスッと着手でき、脱線せずに最後までやり遂げられた」という実感です。これまで意志の弱さや怠惰だと自分を責めていた人が、「これは脳の機能の問題だったのだ」と客観的に自己受容できるきっかけになるケースは珍しくありません。
一方で、負の側面に関する赤裸々な証言も少なくありません。「作業は進むが、何かに取り憑かれたように過集中になり、休憩のタイミングを見失う」「感情の起伏が乏しくなり、まるでロボットのように無感情で機械的な対応になってしまった」「夕方18時を過ぎると電池が切れた人形のように動けなくなり、家族との会話がおろそかになる」といった声です。
取材した精神科専門医は次のように指摘します。「コンサータは知能や能力を底上げする薬ではなく、マイナスをゼロに戻すための杖に過ぎません。薬を飲んだからといって散らかった部屋が勝手に片付くわけではなく、集中できる状態を活用して、どう生活習慣や仕事の手順を再設計するかが本質です」。