ネット上のレビューやショート動画で拡散される情報の中には、プロのヘアメイクアップアーティストの視点から見ると看過できない誤解がいくつか散見されます。
最大の誤解は、「カバー力が高いファンデーション=全顔に均等に塗るべき」という思い込みです。顔の皮膚は部位によって厚みも皮脂量も異なります。皮膚の薄い目周りやよく動く口元にハイカバーファンデを厚く塗ることは、崩壊を自ら招いているようなものです。プロが現場で実践する基本は、「美肌ゾーン」と呼ばれる頬の高い位置(三角ゾーン)を中心に最も厚みを持たせ、フェイスラインや目元・口元はパフやブラシに残った微量な余剰分を極薄にフェードアウトさせるグラデーション塗布です。
また、「崩れないために下地もファンデもパウダーも全て皮脂崩れ防止系で固める」という手法も、インナードライを引き起こして過剰皮脂を分泌させる逆効果を招きます。皮脂を抑える部分と潤いを保つ部分のゾーン別アプローチこそが、24時間崩れない美肌の土台を作ります。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
ご自身のライフスタイルや肌状態に合わせて、高カバーファンデーションの導入を判断するための明確な基準を提示します。
- 即座に導入をおすすめできる人:
- 濃いシミ、そばかす、赤み、開き毛穴など特定の肌悩みが明確にあり、コンシーラーの手間を省きたい方
- 長時間のデスクワークや外出が多く、日中に何度もメイク直しをする時間が取れない方
- 薄膜技術を採用した最新のデパコスまたは進化系プチプラを正しく適量コントロールできる方
- 購入に慎重になるべき・塗り方の工夫が必要な人:
- 肌トラブルが少なく、もともと素肌感を最優先したいノーファンデ派の方
- 極度の乾燥肌でスキンケアの保湿が不十分なままファンデーションを塗ってしまう方
- ワンプッシュやパフいっぱいの量を無意識に全顔へ均一塗りしてしまう習慣がある方