「これでいいのだ日記」のルールは、驚くほどストイックに「自己批判」を禁止している。書き出す内容は高尚な出来事である必要はない。「朝寝坊して遅刻しかけた」「会議で発言がうまくまとまらなかった」「夕食をコンビニ弁当で済ませてしまった」といった、日常生活の些細な失敗や葛藤で十分だ。
重要なのは、どのような不甲斐ない事実であっても、末尾に必ず「これでいいのだ」と書き加える点にある。心理学の専門家は、このプロセスを「ラディカル・アクセプタンス(根本的受容)」の一種だと分析する。変えられない過去の事実をありのまま受け入れることで、脳は「未解決の課題」としてその出来事を追体験するのをやめ、交感神経の緊張を解くことができるのだ。