OFAの成立を語る上で欠かせないのが、絶対悪として君臨したオール・フォー・ワン(AFO)との対比です。兄弟として生まれた2人の力は、その思想と構造において正反対の性質を持っていました。
初代・死柄木与一は、生まれつき病弱で「個性を何も持たない無力な弟」として扱われていました。しかし、悪辣な支配を目論む兄AFOが「力をストックする個性」を無理やり与えたことで、与一の体内に眠っていた「個性を他者へ譲渡するだけの無意味な個性」と化学反応を起こし、OFAが産声をあげたのです。
救出に現れた2代目・駆藤敏次が与一の手を取った瞬間から、この力は「一人の怪物を倒すために、弱き人々が意志をリレーする希望の炎」となりました。AFOが個性を奪うことで世界を孤独に支配しようとしたのに対し、OFAは自己を犠牲にしてでも次代へ未来を繋ぐという、徹底した連帯の力だったのです。