ディスプレイのブルーライトや過度な近距離作業は、目の焦点を合わせる毛様体筋を常に緊張状態に置く。日本眼科学会の報告でも指摘される通り、画面を凝視している最中は瞬きの回数が通常の3分の1程度まで激減し、瞳を覆う涙の層が急速に蒸発していく。これが慢性的な眼精疲労やドライアイを引き起こす大きな要因だ。
こうした事態に対応すべく、ヘルスケア・アイケア産業は急速な拡大を見せている。中でも目もとをダイレクトに温める温熱シート・リラクゼーション用品カテゴリの需要は高く、単なる一時的な癒やしを超えた日常のメンテナンス手段として定着した。
ドライアイ研究の第一人者として知られる坪田一男医師をはじめとする専門家も、目もとの温熱ケアの有効性に注目している。瞼の上下に存在する「マイボーム腺」は、涙の蒸発を防ぐための脂分を分泌する重要な器官だ。ここが詰まると油分が出なくなり、乾きと疲労感が悪化する。約40度の温熱を当てることで、固まった油脂が溶け出し、瞳本来の保湿機能を取り戻すサポートとなるのだ。