2020年代初頭、テイクアウト需要の急拡大と低資本開業の手軽さから爆発的に増殖した街のからあげ専門店。しかし、2023年以降に顕在化した閉店ラッシュを経て、2026年最新の店舗動向は明確な二極化を迎えています。帝国データバンクなどの調査資料や外食産業統計を振り返ると、原材料である鶏肉(ブラジル産・国産鶏肉双方)の仕入れ価格上昇、揚げ油の歴史的高騰、電気・ガスなど光熱費の急伸が中小個人店を容赦なく直撃しました。
飲食関係者の取材によると、ブームに乗じた無計画なフランチャイズ乱立が「どこで買っても大差ない味」「冷めると油が浮く低品質な仕上がり」という消費者の落胆を招き、客離れを一気に加速させたのがからあげ専門店閉店ラッシュの真相です。大手コンビニエンスストア各社がホットスナックのクオリティを劇的に向上させたことや、すかいらーくグループをはじめとする大手外食がスケールメリットを生かして低価格高品質な唐揚げを投入したことも、専門店単体での生存難易度を跳ね上げました。
現在街に残っているのは、徹底的な肉の選定と仕込みにこだわり抜く「本物の専門店」か、強固なサプライチェーンと店内飲食・テイクアウト双方を回せる大手ブランドのみです。消費者の目線が厳しくなった今だからこそ、本当に価値ある一品を提供する店舗だけが支持を集め続けています。