「顔周りの縮毛矯正をかけたら、毛先がツンツンに尖ってカッパのようになってしまった」という失敗談は、美容相談サイトやSNS上でも頻繁に見受けられます。なぜ顔周りはこれほどまでに不自然な仕上がりになりやすいのでしょうか。その根本的な原因は、髪の太さの違いと薬剤パワーのミスマッチにあります。
顔周りや生え際の産毛は、後頭部や頭頂部の髪に比べて圧倒的に細く、熱や薬剤のダメージを受けやすい性質を持っています。一般的な強アルカリ性の薬剤を一律に塗布してしまうと、わずか数分で毛髪内部の結合が破壊され、過収縮や炭化を起こして針金のような硬い質感に変化してしまいます。さらに、根元ギリギリから強くアイロンを入れすぎると、生え際の毛根が不自然な角度で固定され、伸びてきたときに毛束が浮き上がる「根元浮き」の現象を引き起こします。
顔周りを自然に馴染ませるためには、毛先の丸みを残す絶妙なアールをつけたアイロン操作と、薬剤を塗布するゾーンをミリ単位で見極める繊細な技術が不可欠です。顔周りの不自然さは、単なるクセの強さではなく、施術側の薬剤選定とテンション(引っ張る力)の過剰さに起因しているのです。