Out of Printの真意|絶版と重版未定の違いや入手方法を徹底解説

Out of Printの真意|絶版と重版未定の違いや入手方法を徹底解説

Out of Printの真意|絶版と重版未定の違いや入手方法を徹底解説を効率よく進めるための実践的なノウハウをピックアップして解説します。

日本の出版現場で頻出する「品切れ重版未定」と、英語圏の「out of print(絶版)」には、権利関係において決定的な断絶が存在します。流通現場を混乱させるこの2つの概念は、版元が保有する「出版権」の有効性に根ざしています。

日本の著作権法第80条前後が規定する出版権の設定契約において、版元は一定期間その著作物を独占的に出版する権利を持ちます。契約期間は一般的に3年間から5年間で締結され、特段の解約申し入れがなければ自動更新される条項が主流です。「品切れ重版未定」の場合、出版社は出版権を維持したまま、倉庫管理コストや需要予測を天秤にかけて「今は刷らない」という経営判断を下している猶予状態にすぎません。

一方で「out of print」は、出版契約終了の経緯をたどった結果として発生します。著作者からの引き上げ通達、契約更新の拒絶、あるいは版元の倒産・事業譲渡によって出版権そのものが消滅した状態です。出版社側にもはや印刷する法的な権利が残っていないため、物理的にも法律的にも「刷れない」のが絶版の本質です。

ステータス区分権利関係・出版権の有無再版・重版の可能性編集部の見解・実務上の対処法out of print(絶版)出版契約終了、版元の権利消滅0%(同一版元からの再販不可)通常ルートでの購入を即座に断念し、古書探索やデジタルアーカイブへ移行すべき局面。品切れ重版未定版元が出版権を継続保持5〜15%程度(社会現象化等で重版あり)実質的な休眠状態。著者が他社へ持ち込むこともできず、読者にとって最も膠着しやすい。out of stock(在庫切れ)出版権有効、単なる流通過程の不足90%以上(重版作業中または取次調整)書店でのバックオーダー予約を行い、数週間から1か月程度待機するのが最も賢明。廃盤(音楽・映像など)原盤権・製造権の契約終了または破棄極めて稀(周年企画等で限定再発のみ)廃盤と絶版の違いは媒体の差に過ぎず、物理媒体の製造停止という構造は共通。

この品切れ重版未定の違いを理解していないと、「書店に注文して何か月も返答を待たされる」という無駄な時間を過ごすことになります。

石川 優花
著者

石川 優花

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。